歯科・獣医セミナーの学際企画

No.546 歯科医療ビジネスとして成り立つ 実践予防歯科

う蝕・歯周病の予防―低侵襲性リスク低減治療―
―内科的歯周初期治療と各種検査値の運用―

歯科医療ビジネスとして成り立つ 実践予防歯科

―う蝕・歯周病の予防―低侵襲性リスク低減治療―
―内科的歯周初期治療と各種検査値の運用―

講師

武内 博朗 先生

医療法人 武内歯科医院 (神奈川県綾瀬市)
横浜市立大学医学部細菌学講座非常勤講師
国立保健医療科学院 口腔保健部 協力研究員

プログラム

10:00~16:00(途中、昼食休憩含む)

1.口腔バイオフィルムの特性
  1. 良いプラークと悪い歯垢(古い歯垢)
  2. 歯垢の形成の5段階と予防対処法
  3. 良い口腔常在菌叢を獲得させるには
2.3DSを用いた超短期的歯周初期治療
  1. 3DS(Dental Drug Delivery System)とは
  2. ドラッグリテーナーとは
  3. バイオフィルム(歯垢)の検出と評価
  4. 口腔バイオフィルムの機械的除去
  5. 口腔バイオフィルムの化学的除去
  6. 3DS期間中のホームケア
  7. 除菌効果の評価・3DSの終了と再開
  8. 3DS実践におけるその他
  9. 歯周病検査と診断基準について
  10. 検査結果の判定基準と診断のコツ
  11. 歯周病菌除去プロトコール
  12. 超短期的歯周病消炎処置の結果と解析
3.3DSを用いた矯正治療前う蝕細菌の除去外来の実際
  1. 3DSによるミュータンス菌の推移
  2. 3DSの予後
4.バイオフィルム除去にプロが参加する口腔保健のマネージメント
  1. 診療室で行う各種2次予防技術
  2. セルフケアの指導をいつ行うか
5.う蝕と歯周病からアプローチする食生活指導
  1. う蝕は,高血糖状態の指標で2型糖尿病の未病とみる
  2. 歯周病は,動脈硬化症の未病とみる
  3. 顎骨の代謝速度は体幹骨の10倍吸収も化骨も速いので生活習慣指導の反応が大変見やすい!!
  4. 歯周組織骨密度改善を目的とする生活習慣指導
    1)自由診療における血液検査,尿検査の使い方
    2)検査結果に基づいた食育指導
    3)血管を守り,歯周組織の治癒率向上を図る臨床栄養管理
総合討論・質疑応答

開催日時・会場

東京会場

平成20年10月26日(日)

東医健保会館

東京都新宿区南元町4番地

03-3353-4311

  • JR信濃町駅 徒歩4分

大阪会場

平成20年10月19日(日)

大阪産業創造館

大阪市中央区本町1-4-5

06-6264-9800(代)

  • 地下鉄中央線「堺筋本町駅」下車 2番出口下車
  • 地下鉄堺筋線「堺筋本町駅」下車 12番出口

受講料

会員9,000円(テキスト代含む)
一般歯科医師35,000円(テキスト代含む)
一般衛生士15,000円(テキスト代含む)
  • 法人会員(学際デンタルセミナー会員)の場合、歯科技工士・歯科衛生士・歯科助手の受講料は9,000円(税別)に割引されます。
  • 昼食は各自にてお願い致します。
  • 参加取り消しの場合は,開催8日前までにご連絡いただければ受講料から手数料10%を差し引いて返金いたします。それ以後のご返却はできません(代理出席可:会員の代理に会員以外が出席される場合は差額を申し受けます)。

開催にあたって

本講演は,現在症状はないが,リスクを抱えている人を診療所にお呼びする方法と予防歯科の立ち上げと運用,歯科衛生士の分担領域などについて実践的に解説します。さらにトピックとして歯周病を微小血管の循環障害,すなわち血管の病気と見た場合,歯周病を出発点とする歯科医師が行う成人病/生活習慣病対策と食育についても知っていただける構成としました。

歯科診療所の主な役割は,肉眼で見つかる疾患の治療から,検査などにより発見される目に見えない種々の危険因子を対象に,疾患形成前のリスク低減(予防的)治療に模様替えすることが求められています。う蝕や歯周病原細菌の検査結果を見る限り,健常者とう蝕,歯周疾患傾向者の両者間のバイオフィルムには,細菌学的に著しい“質の差”が認められます。こうしたことから,“病原性の強い歯垢を善玉菌の歯垢に換える良質化”は,重要な課題と言えます。

今回は,Dental Drug Delivery System(3DS)による化学療法を用いた,歯周病の超短期的消炎処置である歯周初期治療を紹介します。バイオフィルムの効果的抑制には,一口腔単位でのバイオフィルム除去を行うこと,残存した浮遊細菌からバイオフィルムが再生しないように,短期間で総ての歯面,歯周ポケットをデブライドメントすること,そして直ちに化学療法に移行することがポイントです。

その他,診療室における数々の予防歯科処置の実践について,その運用例とともに,実際の患者様へのリスク提示法,効果的説明法などを解説致します。

これらの方法の実践により,患者様の来院数を“現時点の治療のアポイント数×2.5倍”程度にまで増加させますが,これは診療業務内容を「治療」から「リスク低減処置」に移行した結果にすぎません。

こうした組織改編は,まさに歯科医師がプライマリーヘルスケア医師として飛躍する行程といえます。診療所に勤務するスタッフも,やりがいとプライドを持って仕事をエンジョイできるようになります。是非スタッフの方々共々受講されることをお勧めします。

この機会が先生方の日々の診療の一助となり、更には患者利益に結びつくことを願っております。