歯科・獣医セミナーの学際企画

No.483 歯の保存を目的とした可撤式床矯正 ~ 患者さんの立場からの治療を考える ~

歯の保存を目的とした可撤式床矯正

~ 患者さんの立場からの治療を考える ~

※ 本セミナー受講者は、鈴木設矢先生が主幹される「床矯正研究会」へ参加できる資格が得られます。

講師

鈴木 設矢 先生

日本歯科大学歯学部講師
東京都中野区開業

プログラム

9:30~16:30 (途中、昼休憩一時間、他小休憩あり)
1.予防歯科には床矯正の治療が欠かせない ~早期の治療開始が治療を簡単にする~
  • 患者さんは現在の歯科治療に不満を持っています。不満の解消が基本です。21世紀の新分野の歯科治療を開拓すべきです。
  • 国民の過半数に歯列不正を発症している現状に対して矯正治療を受診している患者さんは1%以下です。
  • 臨床医として何をすべきでしょうか。
2.成長を考慮した床矯正治療
  • 床矯正治療は従来の矯正治療を否定する治療方法ではない。
  • 当然、矯正専門医の治療は大切です。臨床医として、歯だけが治療対象でしょうか。生まれてから6歳までは幼児から子どもへの成長期です。
  • 6歳から10歳まではよりよい子どもになる時期です。10歳から、女子では14歳、男子では17歳まではよりよい大人になるための子どもの時期です。
  • 成長を考慮した矯正治療が大切です。
3.メカニカルな治療とバイオロジカルな治療
4.歯は歯列に並べはいいのか

歯は機能する器官です。口腔機能を使うことは咀嚼筋、表情筋を活性化することです。
床矯正と咀嚼訓練により、歯列だけではなく顔貌の育成もできます。

5.歯は口腔機能のバランスのとれたところに並ぶ~歯に加わる力を考えよう~
6.食事が基本

口腔機能が低下しているケースは口腔機能の回復訓練をしましょう。

7.床矯正装置の種類と装着の実際
8.症例報告:叢生の症例
  • 叢生は歯と顎の不調和です。歯と歯列の不調和もあります。
  • 不調和の解消として前方移動、側方移動、後方移動を床矯正のみで処置するケース、ロスタイプのブランケットとNi-Tiワイヤーを使用した症例を紹介します。
9.症例報告:反対咬合・開口・前突・下顎の後退

床矯正治療の装置は歯を移動する動的装置と機能を抑制する装置があります。これらの装置を使用して上下の顎の不調和、口腔機能の不調和を解消した症例を紹介します。

開催日時・会場

東京会場

平成18年3月12日(日)

東医健保会館

東京都新宿区南元町4番地

03-3353-4311

  • JR信濃町駅 徒歩4分

大阪会場

平成18年3月26日(日)

千里ライフサイエンスセンター

豊中市新千里東町1丁目4番5号

06-6873-2010(代表)

  • 地下鉄御堂筋線「千里中央駅」下車徒歩2分

受講料

  • 一般歯科医師 35,000円(テキスト代含む
  • 会員歯科医師 19,000円(テキスト代含む)
  • 歯科衛生士   12,000円(テキスト代含む)

開催にあたって

臨床医は歯科医療として、患者さんの『歯の痛みからの解放』『形態の修復』を日常治療処置として来ました。

さらに、臨床医は歯という治療の対象を、歯の「形態」からではなく歯の「機能」の立場で考える必要があります。

また、歯は食べ物を粉砕するための器官だけではありません。歯を使うことは子供達には顎骨の発育刺激にもなります。食べるためには咀嚼筋、表情筋、舌筋などの強調運動が必要です。歯を使うことは表情筋を活性化させることでもあります。臨床医は患者さんにいい顔を作ることも治療の一部です。

臨床医は患者さんの口腔を管理しています。管理をしている子どもに歯列不正が発症し、保護者から「歯並びはどうでしょうか」と尋ねられたときに、臨床医は「様子を見ましょう」と言う答えでいいのでしょうか。初期の癌患者さんに医師が「様子を見ましょう」と応えれば犯罪になります。初期の歯列不正のほとんどは前歯に発症をします。様子を見ていれば歯列不正の前歯を基準として側方歯群が萌出します。叢生、開口、前突という歯列不正は初期のうちに処置をすれば比較的に臨床医でも治療が可能です。

成人では抜歯を必要とする矯正治療もありますが、口腔は狭窄されます。口腔は歯だけが綺麗に並ぶだけでいいのでしょうか。臨床医は口蓋を中心に考えますが、顔面頭蓋の鼻腔からすれば口蓋は鼻腔底です。口腔は舌が稼動するための器官でもあります。無歯顎になっても障害者ではありません。舌がなくなれば障害者です。臨床医として、歯をできるだけ抜かずに床矯正治療により口腔機能を高める治療が必要と考えます。

このセミナーでは上記のこと等をふまえ、可撒式床矯正について解説します。