北海道大学大学院獣医学研究院 獣医内科学教室 教授
北海道大学動物医療センター 病院長
北海道大学獣医学部卒業し、同大学大学院獣医学研究科修士課程を修了
横浜動物医療センター勤務、オハイオ州立大学獣医学部客員研究員、 北海道大学獣医学部助手、同大学院獣医学研究科助手、講師、助教授、 酪農学園大学獣医学部教授、北海道大学大学院獣医学研究科教授を経て現職
2018年4月8日(日)
4:18:52
学際小動物セミナー会員限定(2024.1/1〜12/31まで) | 9,000円(税込9,900円)ご入会はこちら |
日常の診療において嘔吐・下痢は最も多い来院理由の一つと思われます。急性経過で様子をみているだけで回復することもありますが、対症療法への反応が乏しく、徐々に元気がなくなり、精査目的で二次病院に紹介することになったケースを経験された先生も少なくないのではないでしょうか? 肝疾患や腎疾患と較べて消化器疾患の診断の難しさは、血液検査で消化管の病気を直接反映する指標がないことが挙げられます。それゆえに、消化器疾患の診断には画像診断の果たす役割が極めて大きいといえます。
今回のセミナーでは、嘔吐や下痢をきたす様々な疾患への画像診断アプローチについて、臓器別に解説を試みます。特に、肝臓、胆嚢、膵臓、および消化管の超音波検査にスポットをあて、それぞれの臓器を観察する際のポイントを詳しくお話しします。また、代表的な疾患の超音波画像を示し、特徴的な所見を紹介します。超音波検査で確定診断に至るケースは多くはありませんが、次に何をすればよいのか、その指針が得られることが最大の利点です。今回のセミナーをきっかけに、超音波検査の魅力を改めて感じていただき、明日からの診療のモチベーション向上に少しでもお役に立てれば光栄です。