歯科・獣医セミナーの学際企画

No.655 フレイル・オーラルフレイルと後期高齢者歯科検診 8020運動に続く口腔機能改善の新しい時代へ

フレイル・オーラルフレイルと後期高齢者歯科検診

8020運動に続く口腔機能改善の新しい時代へ

講師

飯島 勝矢 先生

東京大学 高齢社会総合研究機構 准教授

平野 浩彦 先生

東京都健康長寿医療センター研究所 副部長

プログラム

10:00〜12:00

Ⅰ.『オーラル・フレイル』 から見直すフレイル予防 〜戦略的学術研究から国民運動論へ~

講師:飯島 勝矢 先生

①新概念「フレイル」を用いて、我が国日本に新しい健康増進活動および介護予防事業をどのように創り上げていくのか。

②その大きな潮流の中で、歯科口腔分野において今何が求められているのか。

③フレイル概念の中での『オーラル・フレイル』という新概念を今後どのようにエビデンス補強していくのか、そして国民啓発して行くのか。

④専門職の中でも医科-歯科-栄養連携により、いかに『食べる』ということにこだわるのか。そして国民をこだわらせることが出来るのか。

⑤まさにコミュニティーのリデザインによって、いかに「社会参加という処方箋」をどのように切って行くのか。そして専門職能もどう関わるのか。

13:00〜16:00

Ⅱ.オーラルフレイルの評価と対応  ~後期高齢者歯科検診から口腔・栄養複合プログラム~

講師:平野 浩彦 先生

①国立長寿医療研究センター、東京大学高齢社会総合研究機構が厚生労働省事業で提案したオーラルフレイルの概念構造について

 ②食べる機能への障害(脳卒中などの疾患以外が原因)に対する予防方策としての期待

 ③「前フレイル期」、「オーラル・フレイル期」、「サルコ・ロコモ期」、「フレイル期」の4つのフェーズについて

 ④オーラルフレイル予防のための口腔機能評価方法と予防・介入手法について

開催日時・会場

福岡会場

平成28年5月8日(日)10:00~16:00

※表記の通り開催予定です

福岡朝日ビル

福岡県博多区博多駅前2-1-1

092-431-1228

  • JR・地下鉄 博多駅 博多口 徒歩約2分

東京会場

平成28年6月26日(日)10:00~16:00

交通ビル 地下会議室

東京都港区新橋5-15-5 交通ビルB1

財団法人 国鉄労働会館
03-3437-6733

  • JR:JR新橋駅をご利用の場合、烏森口側出口から徒歩6分。
    必ず烏森口に出てください。
  • 地下鉄:都営三田線御成門駅から徒歩4分

大阪会場

平成28年7月24日(日)10:00~16:00

大阪府社会福祉会館

大阪市中央区谷町7-4-15

06-6762-5681

  • 地下鉄谷町線,長堀鶴見緑地線 谷町6 丁目駅下車 4番出口(200m)約5 分
  • 地下鉄谷町線,千日前線 谷町9 丁目駅下車 2番出口(北へ500m)約10 分
  • 近鉄大阪線 上本町駅下車 地下道で谷町9 丁目駅2番出口へ

受講料

学際デンタルセミナー会員9,000円(テキスト代含む)
一般歯科医師35,000円(テキスト代含む)
歯科衛生士・歯科助手15,000円(テキスト代含む)
  • 法人会員(学際デンタルセミナー会員)所属の歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士・歯科助手等の受講料は会員料金(9,000+税)が適用されます。
  • 昼食は各自にてお願い致します。
  • 参加取り消しの場合は,開催8日前までにご連絡いただければ受講料から手数料10%を差し引いて返金いたします。それ以後のご返却はできません(代理出席可:会員の代理に会員以外が出席される場合は差額を申し受けます)。

開催にあたって

Ⅰ.『オーラル・フレイル』 から見直すフレイル予防
フレイル(虚弱)予防を推し進めるには、その根底をなすサルコペニア(加齢性筋肉減弱症)という大きな問題があり、なかでも高齢者における食の安定性を改めて再考する必要がある。高齢者における『食力』に改めて焦点を合わせ、医科・歯科・栄養、そして社会的な側面をも含んだ大局的な視点から大規模研究を遂行した結果、特に早期の所見として「口腔の虚弱(オーラル・フレイル)」とも言うべき歯科口腔分野の軽微な機能低下や食の偏りも認められた。誰しもが避けられない虚弱フローをイメージする中で、国民自身がより早期から「しっかり噛んで、しっかり食べ、しっかり動く、そして社会参加を!」という基本的な概念を再認識し、結果的に意識変容~行動変容につなげられるのかが鍵となる。そしてそこに我々専門職がどのように関わるのか、皆で考えてみたい。(飯島 勝矢)

Ⅱ.オーラルフレイルの評価と対応
高齢者口腔保健活動は8020運動を中心に展開され、その達成者の割合は5割に近づこうとしている。
そういった中、歯数だけでなく機能面なども包含した概念であるオーラルフレイルが注目されている。オーラルフレイルの概念構造は現在も検討中であるが、国立長寿医療研究センターが厚生労働省事業で提案した概念が検討の中心となっている。
この概念は食べる機能への障害(脳卒中などの疾患以外が原因)の予防方策を検討する有効なモデルになると期待される。
オーラルフレイル予防として、介護予防を目的とした口腔機能向上、複合プログラムなどを参考に検討されており、当日はその評価法、予防法なども含め紹介していきたい。(平野 浩彦)

※講師の所属は開催日時点のものです。