吉川デンタルクリニック 院長(京都市開業)
目標設定とPracticeの大切さ
10年の永続性のために基本になる治療
エンドの予知性はどう築くのか?
全顎歯周外科が必要な歯周補綴症例の20年以上の永続性を再考する
20年以上の永続性のために絶対必要な咬合の安定をどう保つか
超高齢化社会に望まれる「良質な義歯」の極意と勘所
20年以上の永続性を持つ義歯の具備条件を振り返る
吸着につながる維持力、印象、咬合採得
2020年7月12日(日)・7月19日(日)
4:20:57
過去に多くの臨床家の素晴らしい講演を聴く機会があったが、その中でも特に私の心を打ったのは、長期的に良好な治療結果が継続できて20年、30年維持出来ている症例である。なぜならば、簡単な処置で終われる軽症の患者でも30年維持となると難しいのに、重症の歯周病や咬合崩壊を併せ持つ難症例の患者さんの治療の「永続性」を保つことは、本当に簡単ではないからだ。その長期症例には、患者さんの「思い」だけでなく、担当した歯科医や歯科技工士、歯科衛生士、受付、歯科助手のそれぞれの「思い」が映し出されるから感動するのかもしれない。
私は、岐阜歯科大学(現 朝日大学)を1980年に卒業して今年で40年になるが、時間の経過が早い事に驚きを隠せない。その間、多くの患者さんの臨床に携わって、たくさんの貴重な経験をさせて頂いた。講演では、その中でも特に長期的に良好な結果を出せたことを中心に、エンドだけでなくインプラント・ペリオ・義歯・咬合・審美等の包括歯科診療において、私が臨床家として大切にしてきたことをお伝えしたいと考えている。そのことで講演を聴いて頂いた先生方の臨床人生の充実に少しでもお役に立って、治療に貢献出来れば幸いである。それが必ず先生方が診ておられる患者さんの、20年後の感謝と笑顔につながると確信しています。